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【弘前市】ドラマリーディングで太宰治の言葉を紡ぐ、津軽カタリスト【太宰治まなびの家】

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津軽カタリストとは

津軽カタリストは、太宰治をはじめとする津軽ゆかりの作品をドラマリーディング(朗読劇)に仕立てて上演活動を行う市民劇団です。津軽ゆかりの文学作品ということもあり、津軽地方が舞台の作品では原文が標準語のものも役者自ら津軽弁に翻訳して演じるなど、生の津軽弁で作品を楽しむことができます。また、挿絵や音響も効果的に使用することで、作品がよりリアルに感じられるように工夫されています。

もとは西北地域県民局主催の「津軽半島劇場化プロジェクト事業」の一環として、2012年に「津軽」語りスト養成研究会がスタートしました。太宰ゆかりの場所を劇場化し、地元の言葉で朗読劇を上演する語り手の養成を目的とした事業でした。2年間のプロジェクト期間満了後も、一般市民の趣味サークルとして独立し、現在も無料での公演活動を続けています。

以前は五所川原市の「斜陽館」で主に活動していましたが、現在は活動拠点を弘前市の「太宰治まなびの家」に移して年4回の定期公演を行っているほか、様々な施設やイベントで公演や体験会を無償で行っています。

また、津軽カタリストの「津軽」には3つの意味が込められており、
①津軽出身の作家、あるいは津軽地方を題材とした作品を扱う
②津軽地方の民衆が参加して活動している(ときには津軽弁を駆使する)
③将来的に、太宰治の小説『津軽』を用いた大イベントを結実させたい

この3つをあわせて「津軽カタリスト」というわけです。

▼公演レポはこちら

活動内容

次回、2019年秋の定期公演情報

津軽カタリストの活動内容は、年4回の定期公演、各種イベントや施設での公演が主です。活動範囲は津軽地方全域に及び、公演依頼があればどこへでも訪問し、公演を行っています。

練習会は弘前市と青森市の2か所でそれぞれ月に2回ほど行われています。年代や職業、家庭の事情も様々なので、行ける場所に、行ける時に自主的に集まって練習をしています。練習会では演目によっては常に代役を立てて、いきなりぶっつけ本番であわせるという場合もあるそうです。しかし、本番の公演は未経験者だらけでいきなり本番とは思えないクオリティです。練習会の無い日はメンバーそれぞれ、家での台詞練習や公園での発声練習などたゆまない努力を行っています。

代表 平田成直さん

代表の平田さんは、元々役者であり、津軽半島劇場化プロジェクト事業への一般公募へ応募して参加した「津軽」語りスト当時からの団員です。そしてプロジェクト終了時に「このまま終わるのはもったいない。楽しいから続けたい。」という想いで市民劇団として独立させることにしました。

津軽カタリストの活動スケジュールの調整や、演目選びにキャスティング、時には台本の執筆(小学生向けに『走れメロス』を書き直す)なども、本業のかたわらに基本的に1人でこれらの作業を行っています。その偉業を前に、団員からは「影武者が5人くらいいる(笑)」と言われるほど。いつ寝ているのか分からないほど働き者な平田さんを動かすのは、「津軽カタリストが楽しい」という原動力があるからです。

メンバー

現在の津軽カタリストは約30人のメンバーが在籍しています。中高生から定年退職した高齢者まで、老若男女さまざまな団員が一緒に活動しています。専業主婦や介護福祉士、公務員、元教員など職業もバラバラで、居住地も弘前市を中心に各地域(青森・五所川原・鶴田・浪岡・大鰐など
から集まっています。

皆さん演劇や声劇の経験者なのかと思いきや、津軽カタリストは一般市民の趣味サークルということもあり、意外にも未経験者が多いです。中には他にも同じような市民団体に所属して公演活動を行っている方や、学生の頃からナレーション活動を行っている方もいらっしゃいましたが、メンバーのほとんどは全くの未経験者です。

未経験とは思えない演技力を発揮できるのは、役者本人の努力は勿論のこと、平田さんのキャスティングがぴったり役にハマっていることも大きいと感じました。公演後に役者の方々に取材した際、役の面影があり(実際は逆なのでしょうが)、「作品から出てきたのかな?」と錯覚したり。津軽カタリストの公演で初めて触れる作品の登場人物が、その役者のイメージがついて離れなくなったりするほどです。

数ある津軽ゆかりの作品の登場人物にぴったりの役者を当てられるほど、個性的なメンバーが津軽カタリストには集まっています。

津軽カタリストの展望

津軽カタリストは、ただ声劇が好き、ただ太宰作品が好き、それだけで楽しく活動しているわけではありません。もちろん楽しんで活動することが大前提ですが、公演を重ねていく中で、太宰治及び地域活性に繋がる展望もあります。

太宰は実は明るいコント職人

太宰治といえば、『人間失格』や『斜陽』など鬱屈とした印象が強い文豪ですが、その実、短編作品では非常にコミカルで明るいコント職人としての顔も持ち合わせているのです。

今回の夏の定期公演では、題目の1つである『リイズ』がまさに当てはまります。簡単にあらすじを説明すると、ある画家の男性が、ルノアールの「リイズ」を真似てモデルを雇って絵を描こうとします。しかしそのモデルが非常にふくよかで「リイズ」に似ても似つかず、男性はがっかりしたり怒ったりとするという内容です。著作を読むだけでもくすりと笑う場面のあるこの作品を、津軽カタリストがドラマリーディングに仕立てると更に生き生きと場面が動き出し、登場人物もまるでそこに存在するかのような臨場感が生まれ、コントとしてとても楽しい作品に仕上がります。

太宰は『人間失格』とはまるで印象の違う、笑いを誘う作品を多く残しています。笑わせたい、喜ばせたい、というサービス精神旺盛なその数々の作品から、同じくサービス精神旺盛な津軽人としての気質が伺えます。(少し、いやだいぶ不器用なところもしかり)

津軽カタリストの代表である平田さんは、「太宰は短編作品では明るいコント職人であることも、公演を通して伝えていきたい」という想いもあり、『リイズ』やそのほかの短編作品も積極的に演目に組み込んでいます。

太宰治まなびの家を知って欲しい

青森県で太宰ゆかりの地と言えば、太宰の出身地の金木町にある「斜陽館」がかなり有名ですが、弘前にも太宰ゆかりの地があります。それが、津軽カタリストの活動拠点でもある「太宰治まなびの家(旧藤田家住宅)」です。

官立弘前高校へ通う際に下宿していた家であり、実際に太宰が使用していた部屋も見学することができます。弘前市指定有形文化財にも登録されている「太宰治まなびの家」には太宰の物理の数式の落書きなどもそのまま残されている非常に貴重な施設です。

太宰が生まれ育った金木町の「斜陽館」が有名ですが、弘前にも太宰の足跡が残っており、「太宰治まなびの家」が歴史的価値のある観光名所であることも広めていきたい。太宰に関心のある人が津軽カタリストに興味を持ち、公演に足を運んでもらうことで「太宰治まなびの家」を全国的にもっと沢山の人に知ってほしい。

「津軽の小さな趣味サークルの壮大な挑戦です」と、平田さんは展望を語ってくれました。

Q&A

■津軽カタリストはどんな団体?
津軽ゆかりの作品のドラマリーディングを通して、津軽地方を活性化させたいという趣旨の市民サークルです。

■入会の条件は?
日本語が読めること!これだけです。

■メンバーは何人?どんな人たち?
在籍は約30人。中高生から高齢者まで老若男女が楽しく活動しています。職業なども様々で、未経験から始めた人も多いです。

■いつ、どこで活動している?
公演は津軽地方全域の、福祉施設から保育園、イベントへのブース出展など、呼ばれた所へはどこへでも出向いて公演を行います。参加できる公演にのみ参加できたりと、個人の事情に合わせて活動可能です。
練習会は、弘前で主に火曜夜に月2~3回。青森で主に土曜午前に月1~2回です。練習会は常に一般公開されているので見学・体験も可能です。

■公演料や会費はいくら?
全ての公演が無償、入会金や会費も無料で運営されています。
※会場費や消耗品購入費などの活動資金が必要な場面では任意のカンパをお願いすることがあります。

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コメント

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